⑦すぐに使える! IPO規程7選 反社会的勢力排除に関する規程
1.「反社会的勢力排除に関する規程」の作成および運用上のポイント
・新規取引を行う場合には、必ず反社チェックを実施する
・IPOにおいては、ある一定の時点で全取引先を反社チェックする必要がある
(取引先件数が多い場合は、主幹事証券に反社チェックのやり方を相談する)
・継続取引先についても原則、年1回反社チェックを実施する
2.「反社会的勢力排除に関する規程」のサンプル
下記規程サンプルの部門名、責任者は一般的な名称にしています。
当規程サンプル以外の規程が必要な方は、こちら「IPOのための社内規程集」をご参照ください。
第1章 総 則
第1条(目的)
本規程は、当社が反社会的勢力に対し、毅然とした態度で対応し、いかなる名目の利益供与も行わず、反社会的勢力との関わりを一切持たない体制を整備、確立することを目的とする。
第2条(基本方針)
当社は、反社会的勢力の排除が社会的責任の根幹であるとの認識のもとに、自ら反社会的勢力からの接触や介入を完全に遮断し、断固としてこれらを排除することを基本方針とする。
第3条(定義)
本規程における反社会的勢力とは、別途「反社会的勢力に対する基本方針」に定める反社会的勢力と定義する団体および個人をいう。
第4条(責任者)
反社会的勢力への対応責任者は、当社社長とする。
2.反社会的勢力排除の取り組みに関する所管部門は、総務部とし、責任者は総務担当役員とする。
3.当社は、事業所単位で当該事業所の責任者を不当要求防止責任者として選任する。
第2章 対応方法
第5条(受付対応)
反社会的勢力の関係者と思われる者(以下、「懸念先」という。)が来社(来店含む)したとき、もしくは電話、郵送物および電子メール等により接触があった、或いはその懸念があった場合には、受付をした役員および従業員(以下、「役職員」という。)は、懸念先に次の事項を確認し、総務部長に連絡をする。
(1) 氏名
(2) 所属団体、組織
(3) 住所、電話番号
(4) 面会の目的
第6条(対応)
懸念先と面談する応対者は、必ず本規程および別途「反社会的勢力に対する基本方針」および「反社会的勢力対応マニュアル」に定める規定を遵守し、適切な対応をしなければならない。
2.応対者は、懸念先との会話の内容を正確に記録するものとする。
3.応対者は、絶対に、懸念先に金銭その他の経済的利益の提供を約束する発言をしてはならない。
第3章 取引先等の調査
第7条(新規取引先等の審査)
新規取引先との取引を開始する場合や役職員を採用する場合、当該業務を所管する部門の担当者は、総務部に調査依頼を行う。
2.調査手続きについては、別途「反社会的勢力対応マニュアル」の第4条に定める。
3.調査の結果、反社会的勢力に該当またはその恐れのある場合、総務部は依頼部門の担当者に取引不可の旨を遅滞なく報告するものとする。
第8条(既存取引先等の確認)
各部門の担当者は、既存取引先について、次の各号について毎年情報収集を行う。
(1) 代表者の変更
(2) 会社名の変更
(3) 所在地の変更
(4) 役員の変更
(5) 事業内容の大幅な変更
(6) その他の異変
2.前項に該当する場合は、前条に規定する手続きにて反社会的勢力との関係の有無について調査し、判定する。
第9条(役員・従業員の確認)
当社の役員・従業員が、過去または現在において反社会的勢力であったかまたは関与があったかどうかについて、採用面接および採用時提出書類を基に第7条に規定する手続きにて調査し、判定する。
第10条(株主の確認)
総務部の担当者は、株主名簿管理人から半期ごとに送付される株主名簿に基づいて第7条に規定する手続きにて反社会的勢力の関係者であるかどうかを調査し、判定する。
第11条(確認の記録)
総務部の担当者は、第7条から前条で実施した結果を帳票に記録し、保管する。
第4章 平常時の取組み
第12条(契約書等への暴排条項の記載)
反社会的勢力が取引先や株主となって不当要求を行う場合の被害を防止するため、契約書等に反社会的勢力の排除条項を導入する。
2.契約を締結する部門は、契約の相手方が反社会的勢力であることが判明したときは、催告することなく当該契約を解除することができる旨を契約書等に定めるよう努めるものとする。
第13条(情報の管理)
反社会的勢力に関連する報告内容については、総務部長が管理し、情報の取り扱いは「極秘」扱いとして対応する。
第14条(外部専門機関との連携)
総務部長は、外部専門機関の連絡先や担当者を確認し、平素から担当者同士で意思疎通を図り、緊密な連携関係を構築する。また、暴力団追放運動推進センター、その他各種暴力団排除協議会等が行う地域や職域の暴力団排除活動に参加し、情報交換、指導、支援が受けられるように努めるとともに、不当要求防止責任者に異動が生じた場合は、速やかに所管警察署へ変更届を行う。
第15条(社内教育)
総務部長は、不当要求防止責任者と協力し、当社の役職員が反社会的勢力に対し毅然とした対応が出来るよう、社内教育を実施する。
第16条(情報提供の禁止)
役職員は、在職中はもとより退任および退職後も、反社会的勢力関係者に当社の役職員に関する情報を漏えいしてはならない。
附 則 1.本規程の改廃は、規程管理規程による。
2.本規程は、●年●月●日より施行する。
3.改定 ●年●月●日
内藤克之:プロフィール
IPOコンサルタント。株式会社ドウシシャ(東証プライム市場)勤務、上場準備、経理、財務に従事。上場準備支援の東洋ビジネスコンサルティング株式会社でマネージャーとして数十社の支援を行う。その後、窪田税理士事務所にてIPOコンサルティングに従事、当社設立に参画。支援先には、ベンチャー企業から大企業まであり。今までに延べ100社以上のコンサルティングを行う。IPO支援以外に上場企業の開示実務支援も行っている。
